障害者差別解消法から一年
障害者差別解消法から一年経つそうです。
障害者差別解消法というのは、一言でいえば、障害者は差別せずに、配慮しましょう。という法律です。
お年寄りや子供など、立場や力がない人たちも居て、守らなくてはならないのは一般常識かと思ったら、法律でわざわざ記載されないと、出来ないことになっていたのですね。
かくいう私も、出来ていないのですから、これも"時代に沿った法律ができただけ"なのかもしれません。
この法律が、一年経つと知ったのは、昨日のニュース番組でした。
番組中では、聴覚障害のある人の例が取り上げられていました。
とあるレジャー施設の、乗り物の年間パスポートを買えなかった事例を紹介していました。
聞いたとき、買えなかった=差別に、疑問符がつきました。
どうしても、中立には立ちにくく、買えなかっただけで差別されたと言うのは、どうだろう?と思ってしまったのです。
買えなかった親子の障害は、聴覚障害。気持ちも分からなくはないのですが、乗り物は安全第一。
身長が足りないだけで乗れないこともあるのですから、差別とは違うのでは?と思ったのです。
けれど、話が進んでいくと
·そのレジャー施設では、【子供が乗るときには親が付き添う】が決まりの施設だった。
·付き添いが決まりなのに、チケットの購入すら断られるとは思わなかった。
この二点で、差別されたのだと感じたのかな?ということが理解できました。
施設側が、どういった理由で断ったのかは、紹介されていませんでした。けれど、障害の種類によって詳しい説明のあるパンフレットに変えられたと紹介されていました。
なので、始め断った理由は、想像でしかありませんが、お客様が大勢のときは、どうしても目が行き届きにくく、事故も起こりやすいからかもしれませんし、子供であれば、親の目を盗んで独りで乗ってしまう危険性もあって、断ったのかな?など考えました。
そして、事故が起これば、施設側の責任になりますから、あらかじめ断ってしまえとなったのかと思ったのです。
続けて、車イスに乗った方が、ピザ店の入店を断られたという話に移りました。
理由は、はっきりと思い出せなくて曖昧なのですが、たしか"忙しくて手を貸せないから"だったと思います。
店の入り口に、少し段差のある店だったのです。
車イスは、段差に弱いですから、独りでは入りたくても入れない。手助けしてもらうしかありません。
なのに、忙しいと断られた。
自力で入らなければ、お客ではないのか?と憤る気持ちは理解できますが、お店側の気持ちも分かります。
回転率が高くなければ、経営に関わって来ますからね。また、混んでいれば、健常者であろうと断ることもありますし、他のお客に早くして欲しいと、せっつかれていたのかもしれません。
それでも、このピザ店の場合は、対応が雑だったかな?と思いました。
なぜかというと、車イスの人の入店手伝いは、注文を取るのと同義だと思うからです。
まさか、忙しいから注文は取れない、他の店へ行って食べてくれとは言わないはず。
中には、お店の横の繋がりがあって、他店へ行くように勧めることがあるかもしれませんが、やはり、お客は欲しいので、稀だと思います。
本当に、忙しく手が回らないなら一言、落ち着くまで待っていただけますか?というような言葉で、待っていただいてから手伝うこともできます。
もちろん、忙しいからお客は取りたくないと思うのは、従業員ならあるかと思いますが、実行することはないですよね?
もし、車イスが大きくて、人があまり入らなくて、回転率を気にしているなら、詰めてもらうこともできるはずです。
人数制限のあるお店でない限り、席を開けるために詰めるたり、相席にします。お客の方も、そういったことを経験している人もいるでしょう。
常からあることとしてみると、車イスのお客を差別し入店を断ったと見られても仕方ないかな、と思います。
健常者からも、差別で入店拒否したと捉えられても、仕方ない事例かな?と思いました。
とはいえ、【席を開けるために詰めて】は、お店によって対応が違うので、健常者から見れば「気のきくお店だな。」止まりかもしれません。
障害者にとっては、障害者で判断されたのか、気を配ってもらえなかったのか判断ができないので、不満を抱えやすい事例になったように感じました。
ニュースでも、結論として出されていましたが『苦情ではなく要望』として、捉えたら良いと思います。
障害者にも優しい店舗が、増えるきっかけにするのが、お店にとっても、障害者にとっても、"お得"になるのではないかと思ったのです。
今は健康でも、何があるか分かりません。いつか、万が一にも障害者になってしまうこともあるかもしれません。
なってしまった時のために、いま代わりに代弁してもらっていると捉えて、協力し合う。そうなるための法律であったら、素敵だなとも思いました。